名倉砥(三河白砥石)

成り立ち)

数十万年前、鳳来寺山を中心とした火山の噴火で、火山灰が石英岩の川合山に雪のように降り積もった。幾層もの凝灰岩で精、粗さまざまな性質の砥石層ができあがった結果、淡白色の地層が多く、名倉砥は”三河白”と呼ばれる。

発見)

今から700年ほど前、三河国名倉村(愛知県北設楽郡設楽町名倉)に住んでいた南朝の遺臣・名倉左近蔵人が狩猟のため山中を移動中、鳳来湖の東岸にある川合山の沢のほとりで見つけた石で、矢ジリ、山刀を研いでみるとよく研げた。このとき、砥石の原石である凝灰岩の層を発見し、砥石を持ち帰り、その研ぎ具合が評判となり、蔵人の名から”名倉砥石”と名付けられたとされる。
江戸中期の「和漢三才図会」には「刀剣砥は三州名倉の産を最上とし、山州嵯峨の内曇がこれに次ぎ、越前常慶寺(浄教寺)村の砥石が亦是れに次ぐ」とある。
歴史の流れから、武士より注目され、武田信玄が川合山を領内とした頃は、甲州兵が刀、槍を研ぎ、徳川家康の時代となって以来、天領として代官を置いて産地を支配した。

昭和から平成の二つの坑道

昭和から 平成にかけて二つの坑道が存在しました。この二つの坑道はそれぞれ異なった採掘元で当社では仮にFMおよびMRと呼称しています。当社にて現在保有している原石はすべてMRに由来・分類するもので、近年(平成23年)当社保有の原石を当時MRにて採掘された方に確認いただきました。本ページ内「検収済』印の記載された原石でも確認できますが、原石の表面に採掘時のノミの跡(うろこのようなもの)を見て「自分の掘り出したものに間違い無い」と仰っていただきました。このノミの跡は採掘者の作業の痕跡を示すものでご本人にはわかる特徴だそうです。

名倉砥石試し研ぎ受付日

 

名倉砥(なぐらと)の販売

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名倉砥カット 名倉砥もしくは三河白砥石と言う名前で知られる天然砥石です。昭和から平成にかけて採掘された2つの坑道のうちの1つは平成八年三月吉日を以て採掘を終了されました。当社では昭和50年より、懇意にしていただいた採掘元の名倉砥に深く惚れ込み、永きにわたって仕入れを重ねました名倉砥3。それでも既に坑道は閉山されており今では随分と在庫も少なくなりましたが、そのかわり刀剣のみならず理容など多くのお客様に名倉砥をお届けすることができました。大地が私たちに恵んでくれたともいえる天然砥石の逸品を、是非お確かめ下さい。

当社の保有する原石の一部には営林署より捺印された「検収済」印があります

名倉砥石「検収済」上記の通り現在、名倉砥は採掘を終了していますので、当社においても現在は保有する原石を加工し、販売しております。なお、一部の原石には採掘後に当時の営林署より捺印された「検収済」印が見られます。これは、出荷数等を厳しく管理されていた営当社の名倉砥は一部の原石に営林署の「検収済」印があります林署の検収済を示すものであり、採掘当時、所轄の営林署が認めた確かな名倉砥石を示す証であります。

名倉の層販売中の名倉砥

当社で現在販売している名倉砥は層で言えば、ボタンにあたります。
(いずれも近年、採掘元に間違いなく出荷いただいた商品として確認いただいたもの)。

販売サイズ
  1. ボタン:若干数の原石と各種サイズをご用意
  • 原  石
  • Lサイズ:1個1kg~2kg前後のサイズ
  • Mサイズ:1丁(およそ200×50×30)mm
  • Sサイズ:1個200g〜300g前後のサイズ
お問い合わせ

Tel:075-464-7771(倉本商事株式会社)
左記カレンダー営業日・8:30〜17:30












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